塗装工事の工程
屋根や外壁の塗装工事の工程(手順)は、足場組から始まり、養生、高圧洗浄、下地処理、中塗り、上塗り、足場解体となります。それらの一般的な日数や内容を紹介します。
足場組
屋根の塗装工事では屋根形状や勾配によって足場が省略される場合もありますが、外壁の塗装工事では必須です。一般的な住宅規模であれば、組み立て作業は一日で終わり、前日に材料搬入の場合では2日の工程となります。
養生(マスキング)
塗装面以外に塗料が付かないよう窓やエアコン室外機などをビニールシートで覆うことを塗装工事での養生といいます。この養生をどれだけ丁寧に正確に行うかで塗装工事の出来上がりが大きく変わるほど重要なことです。
一般的な住宅規模であれば、この作業は概ね一日で終わりますが、塗装工事完了までは養生したままの状態が続きます。この間はサッシの開け締めに不自由しますが、養生ビニールを剥がさないようにしてください。なお、隣家が近接している場合は、隣家側の足場に飛散防止のネットシートを張るのが一般的です。
高圧洗浄

屋根や外壁に付いている汚れや浮いている古い塗料を高圧水流で洗い流す作業です。場合によってはブラシや専用工具を併用します。古い塗装を可能な限り撤去し汚れを落としておくことが後の工程をしやすく美しく仕上げることに繋がります。これも作業的には一日ほどで終わりますが、塗装に入る前の乾燥に最低でも丸一日は必要です。
下地処理(下塗り)
下地処理の目的には、下地の塗装面と上塗りとの密着をよくすること、上塗り塗料の過度な吸い込みを抑えること、そして塗装面を補修し下地の状態を整えることがあります。そのため、塗装面の劣化が激しい時や状態が悪い時は、下塗りを2回行う場合もあり、下地処理の良し悪しで中塗り・上塗りの耐久性が決まると言っても過言ではありません。この下塗りの時、塗装面に軽微なひび割れ(ヘアークラック程度)等があれば補修されます。ただし、大きなひび割れや欠損があれば充填や張替えなどの別途補修が必要になることもあります。
中塗り、上塗り
下地処理が終われば、いよいよ本格的な塗装です。中塗りと上塗りには同じ塗料が使われますので、下塗りに対して単に上塗りと呼ばれることもあります。塗装方法はローラーと刷毛を使った塗り方が一般的な方法です。そのほかには吹付ける方法もありますが、それぞれに一長一短があるため、どの方法をとるかは現地調査の上で決めさせていただきます。
養生シートの撤去と足場解体
上塗りが終われば、養生ビニールシートの撤去を行います。そして、塗装具合の点検などを行った後に足場の解体・搬出です。これも通常は一日で終わります。